さまざまなスタート

 今年もあっというまに4月になり、気が付くともう5月になるところです。4月に入り社会人のスタート、大学、高校、中学、小学、幼稚園等学業のスタート等さまざまなスタートを切った方々もおられることでしょう。今回はスタートの切り方についてお話しをしましょう。

 人生において、さまざまなスタートがあります。短いゴールもあれば、長い長いゴールが見えないスタートを切ることもあるでしょう。ここで大切なのは、ゴールが見えないと苦しみしか感じないという所です。皆さんも、「後何メートルでゴールだから」とわかれば、もう少しだと気力を振り絞ることもできるでしょうが、「とりあえず走って。どこかにゴールがあるから」と言われて全力で走れますか?いつ終わるかわからないものに常に全力は出せないものです。

 ではどうするか。身近なゴールをたくさん設けて、何度もゴールしながら少しづつ前に進む事です。うつで動けない状況があったとします。うつにさいなまれている時は、いつになったら元気になるんだろう。いつになったら動けるんだろう。いつになったらやる気が起きるんだろう。と毎日が辛く苦しく、死んだ方がまし。とまで考えるようになります。いつまで続くかわからない事が実は一番苦しみなのです。

 でもやまない雨がないように、永遠と続くものではありません。私が利用者さんにお話しするときに、うつの状況によりますが、今日一つだけ何かしましょう。と話をします。それは1食食べようかもしれませんし、お風呂だけ入ろうかもしれませんし、パジャマに着替えようかもしれませんが、まず一つ達成する所から動きだし、だんだんと上がるのを待ちます。達成した後は一緒にできたことをゴールと喜び、また次のスタートを一緒にきるのです。

 訪問看護師はマラソンでいうペースメーカーです。スタートしたときに転ぶことがないように安全にペースを守りながら一緒に走り、ゴールが近づく30キロ地点でいなくなりゴールする姿をそっと見守る存在なのです。

 走る必要は全くないですが、陽気も良くなって今が一番運動しやすく歩きやすい時期です。にもかかわらず!ちょっとした事に車を使い極力歩こうとしないぐうたらな自分がいます。(^_^;)

 みなさん一緒にさまざまなスタートをきり、体も心もほどほどに動かしましょう。

 

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